ブロガーの増加が「匿名」を吹き飛ばす? 米国の例に学ぶ - nikkeibp.jp - from ガ島通信 メディア崩壊の現場を歩く
実名か匿名かの境界は、アイデンティティがあるかどうか - nikkeibp.jp - from ガ島通信 メディア崩壊の現場を歩く
揮発性の高いネタですが。今一度。
このBLOGの場合、屋号(?)はまんまドメインで、且つ、思い切り名前の一部なのだが、基本的に私がどこの誰なのかは明示していない。私のバックグラウンドに関しても、幾つかのエントリー内で軽く触れた程度でしかないのでほぼ不明。したがって、基本的にここでの私はネットワーク上にあふれる「ナナシ」の一人に過ぎない。
そんな私がこの問題について語るのは不毛といえば不毛なのだが、これまでの匿名・顕名問題では、あまり取り上げられてこなかった視点を提示して、ここらで杭を一本打ち込んでおこうと思う。
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私の場合、明確な意志を持って匿名で語ることを指向している。むしろ、そうしなければ達成できない目的がある。
私が自分の見解をネットワーク上に晒すのは、その場に存在する文章の説得力だけで読者に思考上の一撃を与えることに目的がある。だから、事実を駆使して何事かを論証したいわけではないし、ここで述べたことによってリアルな私の評価を高めたいわけでもない。むしろ、その文章が持つコンテンツのポテンシャルのみで純粋に勝負したいが故に、匿名でなければならないのだ。
そのため、ここにストアされている文章の限界もその辺りににある。あくまでも読者の思考に刺激を与えることが目的なので、ここで何事かを論証し絶対的な結論を導くのには向いていない。論文の一次資料となるような事実提示や論証をするには、すべての情報の出所とそれを誰がいつどのように処理した結果なのかを明示しなければ、証明の根拠となる事実かどうかを読み手が判断することが難しくなる。
したがって、論証が必要になるような内容は自ずから避けることになる。匿名というスタンスからこのBLOGで提示できる結論は、あくまでも提示された論旨から導き出せる相対的な結論であって、その結論を根拠として新たな説を展開できる類いのものではないと認識している。
これは、ある面から見れば弱点となるが、こういうスタンスをとることでしか獲得できない自由もある。
あくまでも目の前に展開するロジックだけで文章をドライヴするので、慎重に対処する覚悟があるなら、私自身が苦手とするトピックにもチャレンジすることができる。このような場合、過去の自分の経歴を振りかざした瞬間に「門外漢のたわごと」として片付けられてしまうトピックであっても、プロフィールを曖昧にしておくことで、提示するコンテンツのポテンシャルだけで読者に読ませてしまうことが可能になる。
このように、私の書く文章には権威や論証がもたらす裏付けの安心感は必ずしも必要ではない。また、結果的に著作物としての絶対的な価値が低くなってしまうが、だからこそ一見無謀な思考チャレンジも可能になる自由が獲得できる。また、門外漢だからこそ指摘できるユニークな視点というのも存在すると私は信じている。
このような、ある意味無茶なトライをするためには専門家としての私のプロフィールは足かせにしかならない。しかし、私自身の好奇心は「素人語り」をすることを必要としているし、万が一その素人の発想が新たな思考を生み出す種になることがあれば、それ以上に喜ばしいことはないだろう。(もちろん、検索屋の肥やしで終わる可能性も高いのだが。)
このような目的を達成し自由を獲得するために、私は匿名でいる必要があると感じている。上でリンクした記事でOliver M. Bolzer氏が触れているように、屋号やハンドルを掲げておくことで個の識別は可能であるし、発言を継続することで個性や言論の傾向も示すことができる。私にとってはそれで必要充分であり、これまで述べてきたように実名やプロフィールは邪魔な存在でしかない。
私はこのような選択をした。その結果、多くの読者を失う、あるいは獲得できないということも承知している。しかし、それはデメリットではない。私は、このBLOGで影響力を行使したいわけではないし、議論の末に誰かを論破したいわけでもない。
ただ単に、何事かのキッカケとして私の思考がネットワーク上に存在することに意義がある。その思考が誰かの役に立つ保証はない。しかし、思考を晒すことで打ち捨てられる可能性の一つを埋めていることは確かだと思う。
私にとってはそれで充分なのだ。
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