中田初退場…助監督は擁護せず/プレミア - nikkansports.com > サッカーニュース
参考:nakata.net -- 中田英寿オフィシャルホームページ:お正月!!
ナカータのパフォーマンスが、またしてもダメダメになってきている。気になったので最近のゲームとか見直しつついろいろ考えてみた。
このところ、ナカータは年々悪くなっている。ケガがあったので仕方ないのかと思っていたが、フィジカル・コンディションがほぼ問題ない現状でのパフォーマンスを見るととホントにダメなんだと思った。現在のナカータはパルマ移籍当初くらいのダメっぷりを披露している。ゲームから消えるというか、一人、ゲームから取り残されている。
異論はあるのは承知でハッキリ言ってみる。ナカータが一番輝いていたのは、ミルテル・プランデッリ政権下のパルマで右ウイングをやっていた時だ。間違いない。確かにゴール数は少ないが、あの時のナカータほど、ボールなしの状況下においても全力でゲームに参加しようという意欲をみなぎらせて、攻守両面において全力でチームに貢献していた時期はない。それが、だ。あの後、ナカータは自分自身のあるべき姿にこだわって自分で自分を殺してしまった。(誰か、よけいなことを言ったヤツがいるんじゃないの??)
で、今回退場処分になったナカータのパフォーマンスはホントにダメだった。確かに黄色出すほどではないと思うけど、タックルに入るタイミングがいかにも遅すぎる。その状況をチームと相性の悪いレフェリーに利用されてしまっていた。それはつまり、ゲームの流れをフォローできていないということであって、ボールを奪った次のプレーを明確に意識できていないということだと思う。
これは、ここ数年ナカータのプレーからいつも感じることだ。自分を起点にして仕掛けるときは、いつもイイ。でも自分ではないところから流れ始めたゲームの流れには「いつも」乗ることができない。そのときは、よく言えば引いた位置から流れを見守ってしまう。悪く言うと、様子見に陥る。そんなことやってプレーに参加しないヤツにボールをまわそうなんていう人はいないわけで。結局、ゲームの流れを読んで次のプレーを呼び込むことができなくなってしまう。(日本代表戦でそうならないのは、チームの中で彼の存在が際立っているのでチームメイトが彼を無視できないからだ。)
恐らく、ナカータはボールにタッチしないと、ゲームへの参加意識が持てないのだろう。しかし、それはフットボーラーとして重大な欠点だ。ボールがこなくてもやれる仕事はたくさんあるわけで、そういったボールなしの状況での気の利いた働きをしてこそフオリクラッセであり、そうなれば自然にボールがまわってくるようになる。
よく言われることだけど、プレミアのゲームスタイルは攻守の切り替えが頻繁でしかも速い。結果、全員で攻撃・守備をやらないとその状況に対処できない。したがって、全員が全員ボールなし状況下での仕事を意識しつつゲームに参加しないと、もうどうにもならない。
それを踏まえつつ言うと、今のナカータはボールなしの状況下でのチームへの貢献が著しく低い。ビッグ・サムが愚痴るのも仕方ない。逆に言うと、この点が改善されればナカータのカウンターに対するセンスが光り輝くのは間違いないので、プレミアでも活躍できる可能性は高い。しかし、その逆だと…ま、悪いことは考え過ぎないようにしよう。
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しかし、なんでそんなことになってしまったのか考えてみると、ボローニャでの成功が彼をスポイルしてしまったのではないかと懸念している。
当時、ナカータはボローニャに待望されていた。結果、加入直後からフィットして、あっという間にチームの中核になった。恐らく、マッツォーネがそうなるように仕組んでくれたのだろうが、当時崩壊しかかっていたチーム自体が潜在的に救世主を求めていたのも間違いないだろう。そこで文字通り大活躍をしたナカータ。その代償がグロペイン症候群というのは本当に皮肉だったが、それ以上にボローニャでの状況がナカータのプレーイメージを狂わせてしまったのではないかという懸念が頭を離れない。
ナカータ在籍時ボローニャのプレースタイルには、とてもハッキリとした特徴があった。とにかく、すべてのプレーがナカータを起点としていたのだ。それは、ミランの攻撃がピルロを起点としているのに似ているかもしれない。逆に言うと、ピルロを抑えられたミランがうまく機能しないのと同じように、ナカータのボールタッチ数が少ない時のボローニャはあっというまに機能不全を起こしていた。
そこから妄想すると、そこであまりにも自分の思い通りにプレーをコントロールできてしまう状況に慣れてしまったことで、ボールなしの状況下でのプレーイメージを狂わせてしまったのではないだろうか。ボローニャ以降、ナカータはゲーム中に消える時間帯が多くなり、それが改善されるのはボールタッチ数が比較的多い時だけだ。
ボールタッチ数が多いプレーヤーが輝くのはある意味当たり前なのだ。タッチ数の多いプレーヤーというのはチームのプレーに方向性を与えることになる。とにかくボールを動かすことを求められる。しかし、逆に言うと、その状態に安住してまうと、ボールへの受動的な対応に終始してしまうことになり、ボールのない状況からボールを呼び込むプレーへのイマジネーションを失ってしまうかもしれない。もしかしたら、今のナカータはその状態にあるのではないか。
モンドニコ政権下のヴィオラに移籍した時、ナカータはトレクアルティスタとしての働きを求められた。しかし、折しもグロペイン症候群からの回復途中にあったナカータに満足なプレーが出来るはずもなく、プレーが悪くても仕方ないみたいな妙なコンセンサスがあった。今思えば、回復途中であるという状況がナカータの不調の本質的な原因を覆い隠してしまったような気がする。
今のナカータはキックの精度が悪く、以前にはまったく見られなかったような判断ミスも時折見られ、どちらかというと「質より量」のプレースタイルに落ち着いている。トレクアルティスタであれば相対的にボールタッチ数は減り、ボールを呼び込むようなオフザボールの動きから少ないタッチ数で決定的なプレーを求められる。このようなリスクの高いプレーは今のナカータにとって最も不得意なプレーだ。恐らく、グロペイン症候群がなかったとしてもナカータはトレクアルティスタとしては大した働きはできなかったのではないかと思う。
ではこの傾向は改善するのかと言われると…正直わからない。しかし、ナカータが復活するかどうかを判断するための明確な指標はある。ボールなしの状況下で効果的な動きができ、しかも少ないタッチ数で決定的なプレーができるかどうか。この点に注目していれば彼が本格的に復活の道を歩んでいるかがわかる。
自分のあるべき姿にこだわりを見せるのも結構だ。しかし、フットボーラーとして決定的な欠点を露呈しているのだから、まずはその現実に向き合って改善する方向で努力してほしいと願わずにはいられない。彼の持つコンセプトが如何なるものか私にはわからない。しかし、それがどんなものであれフットボールの現実にあわないのであれば、単なるマスターベーションに堕してしまわないか。彼の取り巻きが変なフィードバックをして彼をスポイルしてしまわなければいいが。
モンディアーリを控えた今年、ナカータは目覚めるのだろうか。結論を急がず、じっくり状況を見極めたい。
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