§ …インテリスタがよく言うよ、まったく。

ほぼ日刊イトイ新聞 - フランコさんのイタリア通信。:コッリーナ審判、サッカー界を去る。

公式:PIERLUIGI COLLINA

参考:
サッカー イタリア現地レポート -スポーツ・アイ ESPN:第180回「どうなるコッリーナ問題」 [20050902]

livedoor ニュース - コリーナ審判が伊審判協会から引退=オペルとのスポンサー契約が問題化

スポーツナビ | ニュース | 伊サッカー協会カッラーロ会長「コッリーナ? 資源だ」=セリエA
セリエA情報サイト〜Serie A JP〜:コッリーナ氏、審判を辞任
asahi.com:サッカー界の世界最高の主審が引退 伊のコリーナ氏 - スポーツ

【from uefa.com】審判員たちにも延長戦?

ちょっとアタマにきたので、勢いで書いてみる実験。

----

まずは、記事を読んでみる。

ほぼ日刊イトイ新聞 - フランコさんのイタリア通信。:コッリーナ審判、サッカー界を去る。

…コッリーナが100万ユーロ稼いだということです。
これは、スポーツへの詩と愛とが何にも勝ると
言われる審判の身の回りでは、少ない金額ではありません。…

乱暴にまとめるとこうなる。スポーツ・ジャーナリストで且つ熱狂的なインテリスタであるところのフランコ・ロッシさんが言うには、FIFAから表彰されたこともある優秀な審判であるピエルルイジ・コッリーナ氏がフットボールを捨ててミランのスポンサーでもあるオペルから大金を貰うことを選択した、と。

要するに、コッリーナ氏は健全なスポーツに貢献することよりも金に溺れることを選んだ、と彼は言いたいらしい。

----

さて、とりあえずインテリスタなオヤヂの言うことは放っておいて、ちょっと整理してみる。

まず押さえておきたいのは、コッリーナ氏の場合、企業からのスポンサードは今回が始めてではない。

2002年ワールドカップの時も話題になったことがあるが、当時決勝の主審を勤めることになったコッリーナ氏は、ドイツ・ナショナルチームのスポンサーでもあるアディダス社からスポンサードされていた。当然セレソンの広報からは懸念が表明されたが、FIFAおよび当時のセレソンを率いていたフェリポンは彼のスキルを信頼してジャッジを任せた。結果はご存知の通り、ナイキ・スポンサードのセレソンが勝利。コッリーナ氏は小気味よいコントロールで決勝に相応しいゲームを演出した。

ちなみにセリエ・アの場合、イタリア審判協会に公式スポンサーが付くのでそれ以外の企業のジャージを着ることができない。そのため、コッリーナ氏のように個人的にスポンサーされている審判たちは、各国の審判協会が関知しない国際マッチで、スポンサーのロゴ入りジャージを着ることが多い。

これらの点を踏まえずに今回の問題を考えることはできない。

まずコッリーナ氏が企業からスポンサードされるのは始めてではなく、これまでの経緯からして、今回のオペルからのスポンサードが特殊な例ではないということ。

さらに、セリエ・アではオペルのロゴ入りジャージを着ることができないので、オペルがセリエ・アでのコッリーナ氏の活動に「企業ロゴ露出」といった直接的な結果を期待できないということ。したがって、オペルは期待しているのはコッリーナ氏の活動態度が企業イメージの向上に間接的に寄与することであり、そうだからこそ、コッリーナ氏が毅然とした態度で公正なジャッジをすることがオペルにとって必須の要件となるのだ。

このように、コッリーナ氏にしてみるとこれまでと同じように判断し行動したのであり、オペルのスポンサードがあるからといって彼のジャッジが揺らぐような要因は(建前としては)見当たらない。さらに、コッリーナ氏が会見で明らかにしたように、審判協会の会長はコッリーナ氏がオペルのスポンサーを受けることを知っていたらしい。それにも関わらず、後になってスポンサードを解除するよう求めたのである。

これはどういうことか。要するに、日本とイタリアがお得意とする「腹芸」の世界の煽りを食らった、と見るのが妥当だと思う。オペルがミランのスポンサーじゃなかったらこんな事態にはならなかったのかもしれない。(ちなみに、自動車メーカーつながりで言うと、フィオレンティーナはTOYOTA、ウディネーゼはKia。)なんだかものすごくつまらないが、そういうことなのだ。

近年はジャッジの質が問題に上る回数も多く、審判員全体に技術向上が各方面から厳しく求められているわけで、どう考えてもジャッジを「余技」として片付けられるような状況にはない。特にコッリーナ氏のように多くの試合をこなす審判は、その能力を保つためにそれなりにハードなトレーニングや情報収集をはじめとしたさまざまな努力が継続的に必要になるわけで、当然のことながら、それにはそれなりの額のカネが必要になる。よほどの金持ちでもない限り、それを楽々と支払い続けるのは難しいだろう。そんなわけで審判が個人的にスポンサーを受けることはやむを得ない側面がある。

今回のコッリーナ氏の挫折は、多くの審判たちの個人スポンサードの道を閉ざしてしまうだろう。コッリーナ氏はそれを強烈に意識していたが故に「全員の敗北」と表現したのであって、単に個人的な利益追求に止まらない意義を含んでいたのだ。審判の待遇改善という観点から見ると、非常に大きな損失であると私は思う。

----

腹が立つのは、こういう事情を知っていながらコッリーナ氏を暗に批判するこのインテリスタ・オヤヂの態度だ。まるで、大金に目がくらんで堕落したように書いちゃってさ、よく言うよ。そんなにミランが憎いか。

----

こんなエントリーを発見したので、TBしてちびちびと反論を試みる実験。

Rotonda Club Italianaブログ: コリーナ辞任

----

…かと思えばこんな記事も。

コリーナ審判員セリエA復帰、全球団賛成 - nikkansports.com > サッカーニュース

コメント出しているのがガリアーニてのが微妙だが。でも、インテンルのファケッティもコッリーナ氏が去ることを残念がっていたので、表面的には案外ホントに全球団賛成なのかもしれない。

Posted by tomo at September 7, 2005 11:03 AM | ESSAY | TrackBack |

Comments

Post a comment

Thanks for signing in, . Now you can comment. (sign out)
(If you haven't left a comment here before, you may need to be approved by the site owner before your comment will appear. Until then, it won't appear on the entry. Thanks for waiting.)

サイン・インを確認しました、 . さん。コメントしてください。 (サイン・アウト)
(いままで、ここでコメントしたとがないときは、コメントを表示する前にこのウェブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)


Remember me?