書きかえたい言葉一覧(最新版)
via おすましエプロン
とりあえず定番の某所でその歴史を調べてみると、少なくとも2001年3月にはその「変換テーブル」の存在が確認されている模様。
通知表に書かれた所見から、教諭たちのホンネを再構築してみるとかなりオモシロイ。(w
この「教心ネット」、自称「日本初!「学校心理学」のページ」だそうな。ちょとキモいが、まぁいいや。
----
ここからは、ちょっと余談。
教心ネットでもサクッとふれられているが、もはや失敗の烙印を押された「新しい学力観」についてちょっと書いてみる。
実は、この「新しい学力観」てのを当時の文部省で策定していたグループの要人の一人が、私の院生時代に世話になった恩師(?)の一人だったりする。
そのセンセ、当時から「これからは学力の定義そのものを見直さなくちゃならない…」てなことを機会あるごとに言っており、そんな調子で指導要領に落とし込まれてしまった。
しかし、当時から私たちは「こんなのうまくいくわけないじゃん」と、まったく相手にしていなかった。なぜなら、どう考えてもコンセプトの根本からして間違っているのだ。
この「新しい学力観」てのをものすごい勢いで要約すると、「自ら学び、自ら考える子どもを育てる」ということになる。なんか良さそうな口当たりだが、要するに自分で課題を発見できるようになれ、ということである。
そもそも課題発見は高度に知的な作業である。予備知識のない人は、自分に欠けている知識領域を認識できない。欠けている知識領域が認識できないので問題意識が見つからない。問題意識が見つからないので課題も見つからない、という美しいループの中に置かれている。基礎学力の獲得過程にいる小学生などはまさにそうだ。
そこで、たとえば小学校においてこの「新しい学力観」を実現しようとすると、教師にはとんでもなく大きな負荷がかかる。ざくっと手順を考えるとこんな感じになる。
まずは前提として必要な一通り知識を教える。(これだけで普通の授業一回分なのだが…)さらにその知識を踏まえて問題意識を喚起するためのイベントを設定する。だたし子どもたちはホントに発想が突飛なので、その単元で履修させたい範囲を逸脱した問題意識を持たないように注意深くランダム性を制限し、あらかじめ設定された範囲内の問題意識に児童たちがよい分布でたどり着けるように配慮し、さらに児童が自らの意思でその問題意識に行き着いたかのように錯覚させなければならない。要するに制限された偶然性(あるいは選択性)を利用して授業を組み立てるということだ。しかし、これで終わりじゃない。さらに調査方法を教え、必要ならば取材先のコーディネートを行い、取材結果のまとめかたを教え、あるいは作業を手伝い、議論を喚起し、モデレートし、結論を導く。さらに、導いた結論を知識として定着させるためのトレーニングを行う。
(ちなみに補足すると、上にあげた例は当時の文部省が推奨した方法ではない。これはあくまでも、「こうしないと授業がうまくいかない」という現実的な視点から実施例を考えてみたものだ。)
ちょっと考えただけでも、いかに授業がたいへんなことになるか想像できると思う。要するに、一つの単元を二倍以上の労力をかけて、且つ、削減された授業時間のなかで実施しなければならないわけで、こんなのどう考えてもうまくいくわけがない。もっと現実的に考えれば、これだけの高度な授業をつつがなく実施できる教師など、そんなにたくさんいるわけがないのだ。大概の教師はこんな複雑で面倒くさい授業なんでできないし、そんな準備をするほど暇でもない。また、子どもの立場から見ても、あまりにも手数かけて勉強するせいで授業がやたらと疲れるものになるし、削減された時間のなかで多くの事柄を「自ら」学ばなければならないので、かなりキツい。
結局、やる前から破綻が目に見えていたわけだ。
…そんなわけで、当時の私は「公式を再発見させるまで勉強させる気なんですか?(義務教育に何年かけるつもりなんだよ、おい!)」とか思っていた。しかし、そんなことを言おうものなら「児童の自発性を無視したカリキュラムを推進してきた結果が…云々」てな感じのお説教が小一時間続くので、最初の一回だけしか口に出すことはなく、もちろん私は単位がほしかったので曖昧な言動でニコニコしつつ、スルーしまくっていたわけだが。
かくして、上記のコンセプトは見事に指導要領に盛り込まれ、現状の学力低下につながりましたとさ、チャンチャン。
Thanks for signing in,
.
Now you can comment. (sign out)
(If you haven't left a comment here before, you may need to be approved by the site owner before your comment will appear. Until then, it won't appear on the entry. Thanks for waiting.)
サイン・インを確認しました、
.
さん。コメントしてください。 (サイン・アウト)
(いままで、ここでコメントしたとがないときは、コメントを表示する前にこのウェブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)