yugop.net:カンぬー
Cannes Lions - News & Features: CYBER COMES OF AGE
最近じゃ、すっかり「電車男」と「東京カステラ」と「iPod」のblogと化しているけど、たまには本業関連のこともエントリーせねば。
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NECのecotonohaがカンヌ国際広告祭でグランプリを獲得。ecotonohaはこれで年間グランドスラム達成。
関係者全員の努力が実ったと考えるべきなんだけど、要するにyugop、と。
すごいな、これは。
ecotonohaは、コンセプトから実装まで隙なく練り上げられたプロジェクトだったと思う。意外でもなんでもなくて、評価されるべきものが正当に評価されたということだ。
しかし、それは自分たちのプロジェクトの真価を正当に把握し、正しい自信を持って然るべき場所でそれをアピールしなければ実現しないわけで、それきちっと伝えて納得させてしまうあたりがさらに素晴らしい。まさに、プロの仕事。
「エコロジー」なんて、切り口を間違えるとだたのプロパガンダにしかならないわけだけど、その点でいうとecotonohaで実現された間合いは絶妙だ。
NECにしてみればサクッと植林してしまって「こんないいことしました!テヘッ」とやってもいいんだけど、それじゃ企業の社会活動をアピールする方法としてはよくない。
まず、植林という行為そのものが地味だ。意図した成果(CO2削減)が現れるまでに長い時間がかかる。また、植林活動とCO2削減の因果関係を科学的に証明することもできないので、実際のところNECがどの程度貢献できているのかがわかりにくい。また、行為だけをアピールしたのでは単発的な印象が拭えず、NECの持っているコンセプトを充分に浸透させる時間が足りない。
そういった欠点を補うには、ウェブはうってつけだったのだろう。
ウェブサイトはうまく仕掛けると閲覧者の関心を比較的長期間維持することが出来る。今回のようなユーザ参加型イベントサイトはその典型で、時間の経過とともに閲覧者が引き起こすアクションの結果が累積することではじめてコンテンツの全体像が見えてくる。
今回の場合、その仕掛けとして閲覧者のウェブサイト上でのアクションにリアルな植林活動をリンクさせているわけだが、それだけを見てしまうと正直言って凡庸な仕掛けだと思う。恐らく他にもそんなコンセプトのサイトがあるはずだ。
たとえばフォームとか用意して「あなたの善意、受け取りました。テヘッ」みたいなメッセージを返したところで、ユーザにはリアル植林活動という結果は見えない。前記したが植林活動はじつに気の長い活動だ。たとえユーザのアクションが連動しているとサイトが主張しても、ユーザが植林活動をリアクションと感じ取るのは不可能だ。
つまり、バカ正直に仕組みを組み上げると、ウェブサイト上ではユーザのアクションは一方通行となってしまい、閲覧者がウェブを見る時間感覚の範囲内ではインタラウティヴではないわけだ。そんなサイトはサイトとして成功するはずがないので、ユーザのアクションからリアル植林までのプロセスを閲覧者の時間感覚の範囲内で表現してあげなければならないわけだ。
ecotonohaが秀逸だったのはその実現方法と間合い。
ぶっちゃけ「バーチャル植林」である。しかし、それがだたのゲームにならなかったのは洗練された時間経過表現を複層で表現している点にある。
例えば山に木を植えていくようなタイプの表現だと、時間経過による行為の累積感はあるが同種の行為が累積していくだけで時間経過による変化がわかりにくい。しかも苗木がたくさん植えられている様を見てもそれは森に見えるわけではなく、感じ方によっては寂寥感さえ感じてしまうかもしれない。つまり、それでは参加したユーザに達成感がない。
そういう意味ではecotonohaのように、ユーザのアクションが累積して一本の木になる、という表現は変化も大きくわかりやすい。見ている間に枝が増えていく様は、臨場感アリアリで参加者魂(?)をくすぐられ、ウェブサイト閲覧時に一定の満足感が得られる。
さらにその木は一定の累積レベルで完成と見なされ、ある時点で新たな苗木が植えられそれを参加者がまたいじって育てる、と。これを続くと、一本の木の枝ではなく樹木そのものが累積してく。この完成樹木の累積は数日というスパンで成果を見て満足感を得ることができる。
それに加えて、コミュニティ・サイト(←これも死語…)としてのコミュニケーション・ツールも用意されているので、とりあえず暇つぶしとしても使える仕様になっている。
ウェブ上ではそのようなゲーム感覚でインタラクションを楽しむわけだが、そこにリアル植林という本来の目的と結びつくと、かなり壮大な時間的広がりを意識することが出来る。一粒で何度も美味しいサイトだ。(w
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